全塗装した車を高く売ることはできるでしょうか?

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車の塗装をすべて塗り直すことを「全塗装」「オールペイント」「オールペン」などと呼びます。例えば、もともと「緑」だった車を、すべて「水色」に塗り替えたりすると、その車は「全塗装車」になります。

 

車の塗装は、「経年劣化(けいねんれっか)」といって、年々色あせていくものです。さらに、塗装表面に小さな傷が付くことで、輝きがなくなってきたりもします。そうすると、車の見た目が、なんだか古臭い印象になってしまいます。

 

そこで出てくるのが「全塗装」という考え方です。塗装を塗り替えると、まるで新車のような雰囲気を取り戻すことができるわけです。

 

 

【1】全塗装した車は高く売ることができない?

 

しかし、ここで問題があります。それは、全塗装した車は、売るときに高く売れない傾向があるということです。せっかく全塗装して、見た目がキレイになったにもかかわらず、減点評価されて査定額が下がってしまうわけです。

 

なぜ、全塗装車が高く売れないかというと、3つほど理由があります。

 

純正色の人気が高いから

 

全塗装には2つのやり方があります。ひとつは、もともとの色とまったく同じ色に全塗装するやり方。そして、もうひとつは、まったく違う別の色に塗り替えるやり方です。

 

  • まったく同じ色に全塗装するやり方
  • まったく違う別の色に全塗装するやり方

 

中古車市場では、やはり純正色の人気が高いです。そのため、自分の好みで別の色に全塗装すると、中古車市場での「需要」がガクッと減ってしまいます。

 

なぜ別の色だと人気がなくなるかというと、前のオーナーさんの個性が強すぎるからだと思います。なるべくクセのない、純正色の方が、心理的に落ち着くということではないでしょうか。

 

元の色とまったく同じ純正色に全塗装した車であれば問題ないかもしれませんが、個性的な色に塗り替えた場合には、査定額が下がってしまうと考えていいでしょう。

 

塗装の品質が保証できないから

 

中古車買取店の立場で考えると、買い取った車は、他のユーザーさんに転売しないといけません。買い取った車は、そのまま「商品」になるわけです。

 

商品として考えたときに、全塗装した車の「塗装の状態」というのは、商品として大丈夫かどうか評価が難しいです。板金塗装屋さんの技術力によって、塗装の状態がバラバラだからです。

 

もしかすると、10年後、20年後でもまったく問題ない、すばらしい技術力で全塗装されているかもしれません。しかし、もしかすると、1年後、2年後には、塗装がパラパラ剥げてきたりするかもしれません。

 

全塗装された車の「塗装の状態」は、品質を保証できません。商品として考えたときに、クレームにつながる危険性が高いです。

 

そのため、売るときには「全塗装車」ということを明記した上で、安く売るしかありません。つまり、安くしか売れないので、買取額も下がってしまうというわけです。

 

もしかすると修復車(事故車)かもしれないから

 

中古車買取店の査定担当者が最も気にするのは、その車が「修復歴車かどうか?」ということです。つまり、事故などによって、車の骨格部分にダメージを受けたことがあるかどうかを気にしているわけです。

 

ここで想像してみてください。仮にあなたが査定士だとして、目の前に全塗装車があったらどうでしょうか? 全塗装した車を、これから査定するとなったら、どういう気持ちになるでしょうか?

 

全塗装した車,もしかして修復歴車かも?

 

「ん? どういう理由で全塗装したんだろう?」
「もしかして、修復歴車(事故車)かも??」

 

やはり、ちょっと疑う気持ちにならないでしょうか? ネガティブな心理状態になって、「アラ探し」したくならないでしょうか?

 

査定士さんには上司もいて、変な車を高く買い取ったりすると、当然ながら上司に怒られます。そのため、なんとなく疑わしい車については、積極的に高く買い取ろうとはしないものです。

 

こういった理由から、全塗装した車は高く売れない傾向があります。将来的に車を売ることを考えているのであれば、全塗装するかどうかは、慎重に考えたほうがいいかもしれません。

 

【2】全塗装が評価されるケースもある?

 

ここまで、全塗装車は高く売れない傾向があるという話をしました。しかし一方で、全塗装してても問題ないケースもあるので紹介しておきます。

 

クラッシックカー(レトロカー、オールドカー)

 

中古車市場では、10年10万キロを超えた車には価値がないと(一般的に)考えられています。ですが、なかには30年以上前の車であっても、高く取引されている車があるのも事実です。

 

例えば、昔のスカイライン(ハコスカ)とか、昔のランドクルーザー(○年製のランドクルーザー)とか、いわゆる「マニア」とか、「コレクター」とか呼ばれる人たちがいる車は、どんなに古くても人気があったりするものです。

 

こういった古い車は、もともとの塗装は経年劣化でボロボロになっているものです。なので、当然のこととして、再塗装(全塗装)されているのが普通です。しっかりした品質の塗装がされていれば、むしろ価値が高まると考えていいでしょう。

 

改造車(カスタムカー)

 

ケース・バイ・ケースではありますが、何らかのコンセプトに合わせてトータルコーディネートされた改造車だと、全塗装してても高額取引されることはありえます。

 

一般市場では評価されなくても、改造車専門店など、特定の趣味の顧客が付いている店舗だと、高く買ってくれるお客さんがいたりするわけです。

 

もし、あなたが、全塗装した改造車(カスタムカー)に乗っているのであれば、一般的な中古車買取業者ではなく、その車の価値がわかる買取業者に売るようにしてください。

 

例えば、オークションタイプの中古車査定サービスを利用すると、思ってる以上に高く売れる可能性が高いです。全国5,000社もの買取業者が欲しい車に入札するシステムなので、あなたの車の価値をわかっている買取業者が必ず見つかります。

 

走り屋系のスポーツカー

 

走り屋系のスポーツカーというのは、例えばシルビア、RX-7、ハチロクなどの、走り屋と呼ばれる人たちが好むスポーツカーです。こういった車は、ドリフトなどの激しい走りに向いているのが特徴です。

 

走り屋系のスポーツカー,全塗装

 

激しい走り方をするので、塗装などが傷んでいて当たり前だったりします。また、目立ちたいタイプのオーナーさんが多いので、全塗装している車も少なくありません。

 

これらの車は、ようするに「カッコいい」ことが重要で、走りがしっかりしていれば、全塗装した車もまったく問題にならなかったりします。一般的な中古車買取業者には評価されなくても、走り屋系ショップなどでは高く評価される可能性はあります。(もちろんケース・バイ・ケースです。)

 

【3】全塗装車を売ることについてまとめ

 

全塗装するには、それなりにお金がかかります。品質重視でやると40〜50万円くらいはかかりますし、リーズナブルなプランで全塗装しても20〜30万円くらいはかかるものです。

 

これだけの金額をかけても、一般的には、売るときに減額されるのが普通です。全塗装したことが、逆にマイナス評価になってしまうわけです。

 

なので、全塗装するのであれば、基本的には10年、20年乗り続ける覚悟でやるのがいいでしょう。すごく気に入っている車で、ずっと所有し続けて乗り潰すということであれば、全塗装することが「愛着」につながるはずです。

 

逆に、将来売ることを考えているなら、全塗装は少なくともプラスにはなりません。査定士さんから見ると、ネガティブな印象を与えるものですし、特に、ごく普通の車(ファミリーカーなど)が全塗装しているのは「何かおかしい??」と思われるだけです。

 


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